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忘れる権利
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2010.03.05 Friday 23:54
前の職場の同僚に聞きたいことがあって電話をしたら入院していた。
明るさを気取った声で「脳炎」という言葉がサラッと出てきた。
記憶力に影響が出ているという。
語調と内容のギャップに衝撃を受けた。
記憶を失うことは誰にとっても怖い。
自分というアイデンティティを中心にして考えれば、記憶を失うことは即ち
1人の人格の死に他ならない。
もしかしたら死んでしまうことよりも怖いかもしれない。
と同時に、都合良く記憶が消せればと願う自分もいる。
今日の自分のシガラミときれいにおさらばできるのなら、今日手に入れた
自らの成長を失っても構わないと思うことだってある。
積み上げた結果がどうかは別として、日々の成長なんてタカが知れてる。
忘れることは能力の欠如、という見方も出来るが、別の見方をすれば
忘れることは権利と見ることも出来る。
権利を行使するかしないかは別の問題。
行使しないで終わるであろう権利の1つかもしれない。
権利を行使するのが怖いのだ。
自らの存在さえも否定しかねない権利だから。 -
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